大きな馬 レイモン・デュシャン=ヴィヨン

大きな馬

レイモン・デュシャン=ヴィヨン 《大きな馬》 1914年(1966年鋳造) ブロンズ 150.0×97.0×153.0cm

作品解説

馬が躍動する様子を表した《大きな馬》は、胴体や脚が機械の部品や機関車の一部のような形をしており、馬の力や勢いが強調されています。作者のレイモン・デュシャン=ヴィヨンは、キュビスムの流れに深く関わった彫刻家で、機械文明を賛美したイタリアの未来派にも影響を受けています。1900年のパリ万博で機械館を訪れ、機械の迫力に感銘を受けたことから、機械のような表現で馬の彫刻を作ることを思い立ち、1914年に《大きな馬》の元となる石膏モデルを完成させました。しかし自ら鋳造する前に、第一次世界大戦中に若くして病死しました。没後、彼の兄弟たちが石膏モデルからブロンズ彫刻を拡大鋳造しました。《大きな馬》は、1966年に弟のマルセル・デュシャンによって高さ150センチに拡大鋳造されたものの一つです。

作家紹介

レイモン・デュシャン=ヴィヨン Raymond Duchamp-Villon 1876–1918

1876年、フランスのルーアン南部のダンヴィルに生まれる。1898年、パリ大学医学部を病気で休学中に、彫刻の道へ転向する。1905年にサロン・ドートンヌ初出品、1907年に彫刻部門審査員となる。パリ近郊のピュトーを拠点としたキュビスムの重要な一派「ピュトー派」の中心的存在となり、1912年にパリにおける同派の初グループ展「セクシオン・ドール展」に参加。1913年、ニューヨークの「アーモリー・ショウ」(「セクシオン・ドール」としても知られる)に出品。1915年に第一次世界大戦に応召するが、出征中の1918年にカンヌ陸軍病院にて42歳で病死した。兄のジャック・ヴィヨン、弟のマルセル・デュシャン、妹のシュザンヌ・デュシャンも美術家。

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