池田遙邨 雪の大阪

雪の大阪

池田遙邨 《雪の大阪》1928年(昭和3) 絹本着色 2曲1隻 169.0×235.4cm

作品解説

1928年(昭和3)2月11日、大阪は22年ぶりの大雪に見舞われました。滅多に雪の降らない大阪が、この日ばかりは一面真っ白に雪化粧されました。この稀有な機会をとらえて描いたのが《雪の大阪》です。この絵は、現在の大阪市立東洋陶磁美術館のあたりの高所から描いたもので、中之島の東端とその周辺を西から東へと視界に収めています。画面手前から「浪華三大橋」と呼ばれる難波橋、天神橋、天満橋を、さらにその先にある天守閣完成前の大阪城を描いています(天守閣復興は1931年)。船運でにぎわい、新旧和洋様々な建物の立ち並ぶ水都・大阪の眺めを一望にとらえ、至る所にディテールを凝らした、見るほどに味わい深い一作です。

作家紹介

池田遙邨 IKEDA Yoson 1895–1988

1895年(明治28)、岡山県玉島町(現在の倉敷市)に生まれる。本名昇一。父の仕事で上海、堺、福山へ転居。1911年(明治44)、大阪で松原三五郎の天彩画塾に入塾、洋画を学び、1914年(大正3)第8回文展に水彩画《みなとの曇り日》で初入選。小野竹喬の勧めで日本画に転向、1919年(大正8)第1回帝展に《南郷の八月》で入選。1926年(大正15)、京都市立絵画専門学校研究科を修了。1928年(昭和3)、第9回帝展で《雪の大阪》が特選。1951年(昭和26)、第7回日展に《戦後の大阪》出品。戦後は日展で発表し、山頭火シリーズなどに向かう。1988年(昭和63)、京都市にて92歳で死去。

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