髪をほどいた横たわる裸婦 モディリアーニ

髪をほどいた横たわる裸婦

アメデオ・モディリアーニ 《髪をほどいた横たわる裸婦》1917年 油彩,カンヴァス 60.0×92.2cm

作品解説

濡れたような強いまなざしの裸婦は、健康的な肢体を誇るかのように微笑んでいます。西洋美術では、女性ヌードは男性から鑑賞される受身のものとして視線をそらすのが普通でしたが、この裸婦はゴヤの《裸のマハ》やマネの《オランピア》のように、私たちをまっすぐ見返す点で斬新です。モンパルナスの画家モディリアーニは憂いのある肖像画で有名ですが、1917年前後には画商ズボロフスキーの勧めで集中的に裸婦を描きました。祖国イタリアの美術の伝統を受け継ぎながら、絵から物語性を排除して女性のフォルムや肉体美の表現に専念した点に、モディリアーニの裸婦の特性を見出せます。この絵は1917年に開かれた生涯唯一の個展に出品されたと伝えられ、画家の死後、美術評論家の福島繁太郎がパリで入手して、1934年には日本で初公開されました。

作家紹介

アメデオ・モディリアーニ Amedeo Modigliani 1884–1920

1884年、イタリアのリヴォルノに生まれる。フィレンツェとヴェネツィアで学んだ後、1906年、パリに移り、スーティン、キスリングら主に外国出身のエコール・ド・パリの芸術家と交わる。1910年、サロン・デ・ザンデパンダンに《チェロ弾き》(1909年)を出品。1909年から1914年までブランクーシの勧めで彫刻に専念するが、断念して絵画制作に戻る。1917年12月、ベルト・ヴェイユ画廊で生涯唯一の個展を開催し、裸婦のシリーズを発表。1920年1月、パリにて35歳で死去。

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